教育費をどう見積もっているか

最終更新: 2026-09-07

子ども1人の教育費は、進路の選び方で総額が数倍変わります。マネシムは、その年に学校へ納めるお金を進路別の年額として計算し、進学した年だけ入学金を足します。児童手当は学費から引かず、その年の収入に足しています。金額はすべて公的統計から採りました。

採用している代表値

進路別の学費(万円/年)

段階公立私立
幼稚園—20
小学校11103
中学校19114
高校3583
大学(文系)65100
大学(理系)65135

授業料・教材費・給食費など、学校に納めるお金だけの額です。塾や習い事は含みません。児童手当も差し引いていません(収入の側に足しています)。幼稚園だけは公立と私立を分けておらず(表の「—」はそのため)、幼児教育無償化のあとに私立園へ実際に納めている額を使っています。

この記事の内容

学費は「学校に納めるお金」に絞っている

上の表の幼稚園から高校までは、文部科学省「子供の学習費調査」の学校教育費と学校給食費を足した額です。授業料や教材費、給食費です。採らなかった費目もあります。同じ調査には塾や習い事の「学校外活動費」も載っていますが、大学の統計には塾代に当たる費目が無いので、幼稚園から高校だけこれを入れると進学するたびに数字の意味が変わってしまいます。大学と基準を揃えるために外しました。

塾代や習い事、部活動費は、養育費やライフイベントとして利用者が自分で入力する設計です。家庭ごとの差が大きすぎるからです。平均を初期値に置くと、実感から遠い金額になります。

大学だけは出典が分かれます。国公立は日本学生支援機構「学生生活調査」にある国立大学の学費の実態値、私立は文部科学省の学生納付金等調査の授業料と施設設備費を足した額です。国公立は文系と理系を同額にしました。国立大学の授業料は省令で標準額が決まっていて、学部による差が私立ほど大きくないからです。

入学金は別です。進学した年に1回だけ、年額に上乗せします。

入学金・入園料(万円・進学した年に1回)

段階公立私立
幼稚園—10(私立園ベース)
小学校030
中学校026
高校017
大学(文系)2822
大学(理系)2825

公立の小学校と中学校に入学金が無いのは、制度そのものが無いからです。公立高校には入学料がありますが、金額が小さいので計上していません。私立小学校だけは例外です。公的統計が見つからず、首都圏の相場から置いた想定値です。

保育料は世帯収入と兄弟姉妹の人数で変わる

3〜5歳は幼児教育・保育の無償化の対象で、認可保育園でかかるのは原則として給食費だけです。年額の想定値は次のとおりです。

  • 3〜5歳(通常): 年6万円(給食費のみ)
  • 3〜5歳(住民税非課税世帯など): 0円

無償化の対象外である0〜2歳は、世帯の収入に応じて保育料が決まります。実際の制度では、保護者の市町村民税所得割額を自治体ごとの階層表に当てはめて決めるのですが、シミュレーターに市町村民税額を入力してもらうのは現実的ではありません。そこで近似表を用意しました。手取りの世帯年収から階層を判定します。

0〜2歳の認可保育料(第1子・万円/年)

手取り世帯年収年額
〜200万円(住民税非課税相当)0
〜400万円22
〜600万円42
〜1000万円58
1000万円超75

階層ごとの金額は、北名古屋市が公表している令和8年度の保育料基準月額表(乳児・標準時間・第1子)がもとです。これを流山市が公表している所得割額と推定年収の対応表で、手取り年収帯に読み替えました。上位階層の上限額は、自治体差がとくに大きい部分です。政令市の中でも倍近く開きます。なお総務省の小売物価統計をもとにした主要都市の平均は、無償化した都市を含むぶん、この表より低めに出ます。

0〜2歳の保育料を独自に無償化している自治体もあります。東京都は2025年9月から第1子まで無償にしましたし、大阪市も2026年9月から第1子に広げる予定です。こうした自治体に住んでいるなら、教育費の入力欄にある「0〜2歳の保育料が無償の自治体」をオンにしてください。以後は所得階層に関わらず無償として計算します。

兄弟姉妹が同時に通っているなら、国基準の多子軽減を適用します。数え方は年長順です。小学校に入る前の子を上から数えて、次のように割り引きます。

  • 第2子: 50%(半額)
  • 第3子以降: 無償

児童手当は学費から引かず、収入に足している

子どもにかかるお金は、出ていく分だけを見ると実態より重く見えるので、収入タブの「児童手当を収入に含める」をオンにすると、2024年10月の改正後の制度で児童手当を受け取る前提で計算します。所得制限はありません。

手当は収入に足します。教育費から差し引く形にはしていません。だから上の学費の表は、児童手当を引く前の金額です。手当は学費のためだけに使うお金ではなく、家計全体を支えるお金だと考えているからです。

児童手当(万円/月)

区分月額
3歳未満1.5
3歳〜高校生年代1
第3子以降3

本来の支給期間は「18歳到達後最初の3月31日まで」ですが、マネシムは1年刻みで計算するので17歳までで近似しています。第3子以降を数えるときの「22歳年度末まで」も同様に21歳までとしています。

この計算の限界

次の点は計算に反映していません。結果を読むときはこの前提を踏まえてください。

  • 学校教育費には入学金相当がわずかに含まれているため、進学した年は入学金と薄く二重計上になります。金額が小さく、多めに見積もる方向の誤差なので許容しています。
  • 私立高校の学費は、就学支援金が拡充される前の統計です。2026年4月に所得制限が撤廃され、支給上限も年45.72万円へ引き上げられたため、実際の負担はここより下がります。とくに旧制度で対象外だった年収910万円以上の世帯では差が大きく出ます。公立高校の値は、調査が保護者の支出額を測るものなので、当時の就学支援金がすでに反映されています。
  • 0〜2歳の保育料は自治体差がとても大きい部分です。東京都・大阪市のように独自に無償化している自治体は「0〜2歳の保育料が無償の自治体」をオンにして反映できますが、一部の階層だけを独自に軽減している自治体には対応していません。
  • 保育料の多子軽減は国基準だけを適用しています。一定の所得未満の世帯で多子カウントの年齢制限を撤廃する取り扱いや、大阪市・札幌市などの「年齢を問わず第2子以降無償」といった自治体独自の上乗せは反映していません。
  • 私立小学校の入学金だけは公的統計が無く、首都圏相場からの推定値です。
  • 塾・習い事・受験費用・仕送り・下宿費は学費に含めていません。必要なら養育費やライフイベントとして別に入力してください。

出典

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本記事および本サービスの計算結果は、公的統計と一般的な制度に基づく概算であり、特定の金融商品の購入や投資判断を勧めるものではありません。税制・社会保障制度は改正されます。実際の手続きや判断にあたっては、一次情報および専門家にご確認ください。