暴落シナリオの詳細

最終更新: 2026-09-07

「もしリーマン・ショック級の暴落が来たら」を試せる機能です。回復の速さは計算式で決めていません。選んだ暴落が実際にたどった年ごとの上下を、指定した年齢から順に資産の推移へ当てはめます。だから1年で底を打つとは限らず、ITバブル崩壊のように3年続けて下がることもあります。

採用している代表値

シナリオ別の下落率(底までの累計・%)と回復年数(年)

シナリオ下落率回復年数
リーマン・ショック級37%5年
ITバブル崩壊級38%7年

この計算で下がるのはリスク資産だけで、現預金や住宅の価値は動きません。回復年数は、元の水準を取り戻すまでにかかった年数です。

この記事の内容

指定した年齢から、実績の年次リターンを1年ずつ当てる

シナリオの中身は2つだけです。暴落が始まる年齢と、年次リターンの列。列の先頭が暴落の始まった年で、そこから1年ずつ後ろへずれていき、列が尽きた年からは通常の想定利回りに戻ります。

列の値はそのまま当てます。設定した想定利回りやリスクの大きさで薄めることはしません。実績を再生すると言っている以上、出てくる数字が出典と一致していなければ意味がないからです。

暴落が始まる年齢をプリセットに含めていないのは、人生のどの時点で起きるかが結果をいちばん大きく左右するからです。ここは必ず利用者が指定します。期間が重ならなければ、複数のシナリオを置けます。

プリセットは2本。列はS&P500の暦年リターンの実績そのもの

用意しているのは2本です。リーマン・ショックとITバブル崩壊。列は、暴落が始まった暦年から元の水準を取り戻した暦年までの、S&P500(ドル建て・配当込み)のトータルリターンをそのまま並べたものです。

プリセットの年次リターン(%)

シナリオ期間年ごとのリターン
リーマン・ショック級5年2008年 -37.0 / 2009年 26.5 / 2010年 15.1 / 2011年 2.1 / 2012年 16.0
ITバブル崩壊級7年2000年 -9.1 / 2001年 -11.9 / 2002年 -22.1 / 2003年 28.7 / 2004年 10.9 / 2005年 4.9 / 2006年 15.8
  • リーマン・ショック級: S&P500(配当込み)の2008〜2012年の実績。底までの下落は最大37%
  • ITバブル崩壊級: S&P500(配当込み)の2000〜2006年の実績。底までの下落は最大38%

ITバブル崩壊の列は、最初の3年がすべてマイナスです。下落は1年で終わらない。これがこの方式にした理由のひとつです。

回復はトレンドに追いつかない

以前のマネシムは、回復期間の利回りを「暴落が無かった場合の資産水準に追いつく率」として逆算していました。暴落のあとには強い上昇が来る、という前提です。実績を並べてみると、その前提は速すぎました。想定利回り年5%で同じ年数を運用した場合と比べて、列の終わりの資産がどこまで届いたかを見ると、次のようになります。

列の終わりの資産が、暴落が無かった場合の何倍か

シナリオ期間トレンドとの比
リーマン・ショック級5年0.85
ITバブル崩壊級7年0.77

どちらも1を下回ります。元の水準は取り戻しても暴落が無かった世界には追いついておらず、ITバブル崩壊では追いつく前に次の暴落が来ました。以前の置き方は回復を速く見せていた。だからいまの試算は、前より慎重な結果を返します。

自分で作るシナリオは、3つの数字から列を組む

プリセット以外の暴落も置けます。入力するのは下落率・回復期間・回復期間の利回りの3つで、初年度に下落率の分だけ下がり、そのあとは同じ利回りが回復期間だけ続く列になります。

下落率30% / 回復期間3年 / 回復期間の利回り10% → -30%, 10%, 10%, 10%

自分で作る列は、初年度の下落と同じ利回りの繰り返しでできている(実績の再生ではない)

回復期間の利回りの初期値には、暴落が無かった場合の水準に追いつく率を入れています。実績よりは速い置き方です。慎重に見たいときは下げてください。

モンテカルロとの使い分け

暴落シナリオは特定の1本を見る道具です。何歳で起きるかを自分で決められるので、取り崩しを始めた直後に暴落が来るといった、いちばん気になる状況を狙って試せます。

モンテカルロは違います。暴落を含む値動きが無数の順番で起きる世界を多数回まわし、結果の分布を出します。特定の恐怖を確かめたいときは暴落シナリオ、全体としてどれくらいの幅に収まるかを知りたいときはモンテカルロ。そう使い分けてください。

この計算の限界

次の点は計算に反映していません。結果を読むときはこの前提を踏まえてください。

  • 計算は1年刻みです。だから、年の途中で下げて年の途中で戻った暴落は表現できません。コロナ・ショックがこれに当たります。2020年は2月から3月にかけて3割以上下げましたが、8月には高値を更新し、暦年のトータルリターンは18.4%のプラスでした。年の格子に乗らないので、プリセットに入れていません。
  • 過去の再生です。将来の予測ではありません。次の暴落が同じ形をたどる保証はどこにもありません。
  • 列はS&P500の実績です。保有している資産が違えば、下げ幅も回復の速さも変わります。債券中心で運用していても、当たるのは米国株の値動きです。
  • 列は、元の水準を取り戻した年で終わります。そこから先に続いた上昇は含めていないので、暴落の影響はやや長めに残ります。
  • 円建ての資産に、ドル建ての指数の実績を当てています。為替は動きません。
  • 暴落時に積立を止める、あるいは買い増すといった行動の変化は表現できません。積立額は設定どおり続く前提です。ただし自動投資がオフのときは、その年の収支の余りを超えて積み立てることはありません。
  • 対象はリスク資産だけです。現預金や住宅の価値は変動しません。

出典

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本記事および本サービスの計算結果は、公的統計と一般的な制度に基づく概算であり、特定の金融商品の購入や投資判断を勧めるものではありません。税制・社会保障制度は改正されます。実際の手続きや判断にあたっては、一次情報および専門家にご確認ください。